トップ>Every-One @ Working Network>「京都あやふやニュース」2001年度/3号
出版労連 京都地協
「本と労働 京都あやふやニュース」 2001年度/3号 (2001年5月1日)
[このページの目次]
(1) 3・23 争議支援全国宣伝行動
(2) 2001年春闘を振り返って 文英堂労組(吉田明生)
(3) 2001年春闘の中で 京都書房労組(枡山 修)
(4) ’01年春闘を振り返って 中央図書労組(水野恒和)
(5) はじめての春闘2001 金芳堂グループ(野村 誠)
(6) 【活動日誌】
(7) 【今後の日程】
(8) 「つくる会」教科書NO!京都集会 個人的「教科書問題」(京都書房 枡山 修)
(9) マスコミ文化フォーラム 2001 メディアへの法的規制を考える集い
(10) 出版京都春闘状況
(11) 編集後記
(1) 3・23 争議支援全国宣伝行動
[争議支援全国宣伝行動が,出版労連・全印総連合同で行われた]
京都では,他の地域と異なり,直接の共同行動は今回が初である.前日の偕成臨労争議終結報告交流集会で盛り上がり,23日当日は,4ヵ所のターミナル朝ビラに始まり,各組合・単産へ支援要請行動,昼の河北印刷での職場集会,夕方には大光印刷社前集会と中身の濃い一日であった.訪問先では,支える会への入会やカンパに快く応じていただき争議団を勇気づける内容となった.
出版労連は,全印総連との組織合同を議論していくという方針を決めている.これは,単なる関連産業労働者の組織統一ではなく,働く者のより広範な連帯を進めていく一歩を踏み出すというものだ.その身近な仲間に,印刷関連産業の仲間がおり,MICに結集する仲間がいる.印刷の仲間との連帯は今後も継続していく.次が楽しみだという声も聞く.積極的な共同行動を検討していきたい.
争議団の新光印刷(全印総連)長谷川さん,三一書房古屋さん,22日大阪への途中交流会に参加した角川財団の高鶴さん,本当にご苦労様でした.皆さんの行動を支え,応援していきます.また,偕成臨労の尾形さんをはじめ,組合員の皆さん,20年間の闘いご苦労様でした.これからの活躍に熱いまなざしを向けています.
←[このページの目次] に戻る
(2) 2001年春闘を振り返って
2001年春闘,書記長の私的総括−文英堂労組
今年の春闘のハイライト.その第一.要求討議に熱くなったこと.こんなことは,この間ほとんど記憶にないくらい久しぶりであった(こんなことでいいのか,という声も聞こえるが).意気込んで,東京の教材共闘共闘委員会まで出かけていったのに,その話は既に先週で決着がついてますと,軽くあしらわれた感じで,もう二度と東京なんぞにいくものかと思つて,泣いて京都に帰ってきた(これはウソ).
春闘が終わり,教材共闘はもう一度ちゃんと要求づくりに取り組むことになって,プロジェクトを発足することになり,文英堂労組は京都からもぜひ参加してほしいと言ってきた.うむ〜.やっぱり,秋葉原に近い所は,悪くないな,とか思ってしまっている(そんなことでいいのかという声が,耳元で聞こえるが).
その二.争議団支援一日行動.久しぶりの全日スト,4名という豪華なキャストで,素敵な一日となった.何せ,印刷出版労組の事務所で打ち合わせなんて,すごく懐かしかった(あの部屋に立ち寄ったことはあっても,腰掛けに座ったのは,何十年ぶりかしら…おおげさ!).
そして,もっとも素晴らしかったその三.今春闘では「会長が権力を握っている限り,文英堂に未来はない」という主張をかなり前面に出して宣伝や団交を行ったが(権力者と対決するのは,やっぱり少々こわいけど),その思いは,すでに職場の圧倒的大多数の共通認識になっていることが,確認できたこと(それが,どうやって確認できたのかって? それは書けないけど,だって,そうなんだもん). (吉田明生)
←[このページの目次] に戻る
(3) 2001年春闘の中でー京都書房
「21世紀初頭の日本の世相は暗かった」と言われかねないほど,春闘は厳しかった.何が厳しいのか.生徒減・競争激化は勿論だが,これだけ類似本が溢れるなかで,消費は低迷し,保護者のリストラの余波で,教材費も押さえ込まれている.
使い捨てる文房具(?)の様な本は,市場の中では歯が立たない.教材の学校採択の基準もハードルは高くなるばかりである.つまり,比べられている各版元の努力は編集・営業・定価・納本サービスの全てで行われている.いわば世間が求める質が高まっているのではないだろうか.(そこそこの質で廉価であるユニクロ現象となる).
しかし,売れない仕事は全て駄目かと言われれば,それにも首を傾けたい.組織的な仕事の流れは複雑多岐である.人を雇用する立場の人はその全てを見通してもらいたい.適材適所の配置も現場を知っていなければ,ただの願望とポストの居座りに過ぎない.まして出版の仕事の大変さは,真っ白な紙に,一体何を描くのか.これほど自由であり難しい仕事はない.本をどう使えば,教材として役立つのか.すぐに結果が出るものでもない.だから,教材・副読本は改訂・改版を繰り返して優れた本にしていく事で長期に採択が続けられていく.
これらの本の積み重ねがあって厳しい競争激化の下でも本が売れるのではないだろうか.賃金・労働条件の向上がなかなか実現しない中で,日々の仕事に向き合って大きな螺旋階段の道を確実に登っていく時代になったのだと感じている.
(枡山 修)
←[このページの目次] に戻る
(4) ’01年春闘を振り返ってー中央図書労組
「尾形さん,結婚したはるでんすか」と聞くと,少しはみかみながら,「実は,偕成社に勤める前に結婚してたの」.知らなかった.争議が始まった頃,純情可憐で少女のようだった彼女が・・・.20年間私はだまされ続けてきたことになる.
今年の春闘で一番印象的だったのは,偕成臨労の争議解決.3月23日,争議団支援のビラまきには,中央図書労組は全員参加した.四条烏丸の角でビラまきをしていた臨労の尾形恵子さんに「人が少なくて申し訳ないですね」と声をかけると,「ううん,争議が終わったらこんなに気楽にビラまきができるんですね」.
とにかく,この争議は長かった.10年間続いた中央図書争議が終わってすでに9年.その中央図書争議の1年前から始まったのが臨労争議だった.当初は闘い方で意見が合わず,経営だけでなく,労連とも「敵対」するつらい闘いだった.私は労連大会に何度も参加したが,「臨労も支援してほしい」という修正案への指示を訴える尾形さんの涙ながらの発言に対し,労連指導のもと,支援共闘会議に結集して闘っている中央図書労組の代議員として
は賛成するわけにはいかない.かといって反対するのは忍びない.まわりの目を気にしながら,何度か「保留」にそっと手を挙げたのを覚えている.
ビラまきの前日,臨労の京都での「争議解決報告集会」が開かれた.文頭で書いた質問はこの場で問うたものだが,もう一つ私は質問した.「尾形さん,争議が始まった20年前はいくつやったの?」.彼女の口からためらいもなく「9歳」という即答があった.
最後までだまされ続けた私であった.それにしても憎めない人である.(水野恒和)
←[このページの目次] に戻る
(5) はじめての春闘2001−金芳堂グループ
昨年4月14日,社員全員が召集され経営者からの希望退職者の募集,指名解雇の予告が行われ,同月21日に出版ユニオン関西に加入,それから早くも1年が経った.
金芳堂Gとしては初めての「春闘」今までTVや新聞の紙面でしか目や耳にしなかった「春闘」,金芳堂Gの「春闘」とは,一体どんなものだったのであろう.
参考として金芳堂はもともと毎年2月が昇給月で昨年度は社員一律5,000円の賃上げだった.しかし,2年前までは平均で約10,000円以上の賃上げ実績が続いていた.
金芳堂には以前から「賃金体系表」がなかったため,我々組合員は,全く他の組合員の賃金を知らなかった,そして組合加入後に初めて知った他の組合員の賃金,先ずは年齢による賃金の格差是正・賃金体系表の確立を今年の春闘の1番の課題として取り組み,会社との団体交渉を行った.
交渉の結果は会社が提示した金額のままで, 社員8名で昇給分24,000円・格差是正に16,000円と社員1人3,000円の賃上げに留まった.そして格差是正の該当者4名には会社が8,000円・1名,4,000円・1名,2,000円・2名(内1名は非組合員)と按分し,結局
これ以上の賃上げ・格差是正には応じられなかった.
最後に・・・・大幅賃上げは,多くの労働者のもっとも切実な要求であり,生活と労働の実態にもとづく大幅賃上げ要求の正当性を明らかにし,その実現をめざしてこれからも奮闘しょうと思いました.(野村 誠)
←[このページの目次] に戻る
(6) 【活動日誌】
4/14(土):出版ユニオン関西執行委員会(牛田,三木,依田,当該)
4/19(木):出版ユニオン関西金芳堂組合員全体会議(三木,依田)
4/20(金)京都放送労働組合結成20周年(矢木)
4/20,21(金,土):中執会議-箱根-(牛田,三木)
4/21(土):全印総連ボーリング大会(欠席)
4/25(水):地協委員会12回(メーデー準備他)
←[このページの目次] に戻る
(7) 【今後の日程】
5/ 1(火):第72回メーデー,行進後交流会
5/ 7(火):地協委員会13回
5/11(金):京都MIC幹事会-京都書記局-
5/12(土):関西中執会議(大阪)14時〜(牛田,三木)
5/15(火):春・夏期闘争関西総括会議(啓林館2F)18時45分〜
5/19,20(土,日):出版ネッツフェスタ(エル大阪)
5/20(日):新学社対策会議(啓林館)12時〜
5/23(水):マスコミ文化フォーラム2001(ハートピア京都)18時〜21時
5/26(土):「つくる会」教科書NO!京都集会(枡山)
6/2,3(土,日):労連組織・争議対策部泊込(場所未定)
6/14(木)〜22(金):第28回出版研究集会(東京)
←[このページの目次] に戻る
(8) 「つくる会」教科書NO!京都集会 個人的「教科書問題」
子供にとって教科書とは自分で選べないものだとつくづく考えた.教科書の選定が始まったのは,戦後である.検定では各版元が提出した申請本に,修正・改善等々の意見がつけられる.検定結果の通知は,前半約1時間は指摘を読み直し,後半1時間は説明を受け
るのが検定の実態である.言い過ぎかも知れないが,編集者の努力と検定官との知恵比べのようだ.そんな光景が目に浮かぶ.現在は改訂サイクルが4年に1度となり,少しは内容も充実してきたと言われている.
21世紀の初めの今年,中学教科書に「つくる会」から「歴史」と「公民」が申請され検定済となった.今後,各地の教育委員会が7月中には選定するのだが,私は,伝えられる内容から,とてもアジアの人々との相互理解・人間信頼を築く方向に役立つ内容とは思え
ない.この時期「つくる会」教科書NO!の市民ネットワークが生まれた.中学二年の子供をもつ父親としてこの問題に思いっきり関わっていければと考えている.
(京都書房 枡山 修)
←[このページの目次] に戻る
(9) マスコミ文化フォーラム 2001 メディアへの法的規制を考える集い
市民のメディアヘの不信が高まる中で,メ ディアヘの法的規制の動きが急ピッチにすすめられています.「情報保護法案」,「新人権機関案」,「青少年対策法案」の3つがあげら
れ,これらは, 憲法が保障する表現の自由を脅かし国民の知る権利を危うくするものと批判をうけています.民主主義の基盤を揺るがしかねないこの動きを市民のみなさんと一緒に考える集いを開き,改めて法的規制と表現の自由を考えることにしています.
問題提起は, 田島泰彦上智大学教授です.ぜひご参加ください.
日時・・・5月23日(水)午後6時〜9時
会場・・・ハートピア京都
(鳥丸丸太町下ル・地下鉄丸太町駅下車)
主催・・・京都マスコミ文化情報労組会議
*お問い合わせ先・・・民放労連 京都放送労働組合
TEL&FAX 075-451-4468)
←[このページの目次] に戻る
(10) 出版京都春闘状況
|
[要求額(定昇込)] |
[回答額] |
[一時金回答額] |
[割数] |
| 京都書房 |
7,335 |
3,978 |
721,150 |
20割 |
| 文英堂 |
30,000 |
3,095 |
1,017,890 |
24割 |
| 中央図書 |
20,000 |
4,267 |
358,469 |
12.1割 |
| U金芳堂 |
7,000 |
3,000 |
延期 |
|
| ナウカ |
定昇のみ |
7,500 |
|
|
| 極東書店 |
23,700 |
7,560 |
685,120 |
20割 |
| 有斐閣 |
要求不提出 |
|
|
|
1) 京都書房は定昇凍結を容認する申入れ
41才以上65%, 40才以下20%それぞれ定期昇給からカット
←[このページの目次] に戻る
(11) 編集後記
前号から今日まで,私たちを取り巻く状況も動いている.春闘があり,印刷の仲間との争議団宣伝行動,教科書の動きなど・・・.
「つくる会」教科書採択の動きには注目したい.教科書は,子供の心に深く根を下ろすからである.歴史の事実に背を向け,近隣との関係を否定するような教科書が罷り通る教室ではどんな授業が繰り広げられるか.それで学んだ子供たちはどんな世界を描くのか.どう
考えても教室で使うにはふさわしくない.採択がなされないように運動を起こしていくことが必要だ.
「つくる会」教科書 NO!府民集会は 5 月 26 日(土)午後.[樹]
←[このページの目次] に戻る