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        文英堂労組,2003秋年闘〜2004年春闘の全般的な報告

■1■ 2003年秋年闘,2004年春闘

 ともに,労使関係は従来と変わりなく,会社の姿勢は,労働組合を敵視し,従業員を軽視するものでした。一時金,賃上げ以外の回答はなく,団体交渉では,会社は不誠実な対応に終始しました。賃上げも,1999年からベアがありません。そして,労働組合の側から終結を通告し,一次回答のまま終結しています。組合は,腕章着用,組合幟の掲出を行いました。

 2004年の年初の社内報で,社長は,「資金的にも,人的にも,文英堂はどのような変化にも対応できる十分な余力を持っております」と書いています。しかし,「充分な余力」は,どこに行ったのか。労働者とは関係がないようです。際限のない労働条件の低下に対して,会社の経営陣は,どう責任をとっているのか。そして,今どう手を打っているのか。これからどんな手を打とうとしているのか。どう見ても,現状は,変化に対応した経営が進められているとは思えません。

■2■ 査定はプラスバージョンに変化

 賃上げ,一時金の査定は,これまでのマイナスバージョンから,プラスバージョンに変化してきています。しかし,査定の運用については,いっさいが非公開です。

 マイナスバージョンは,2002年の年末一時金まで。
・営業部の出張者にしばしば,マイナス査定を付ける。→打撃をあたえる。
・特定の人に継続的にマイナス査定を付ける。→攻撃する。
・プラス査定をとる人は,かなり限定される。
・標準査定で,「普通」という感じ。

 プラスバージョン…2003年の賃上げから。
・全体の賃上げを押さえ,一時金もどんどん下げていく。→上がる見通しなし。
・マイナス査定を受けることは,まれになっている。→しかし,全体がマイナス。
・ときには10人以上とか,これまでよりは多くの人がプラス査定になっている。
・これまでは「普通」であった標準査定が,実質的に「マイナス」となっている。

■3■ 社長室長に問題

 労務担当の松本社長室長は,問題です。

 組合が食堂を会議などに使用するときは,その都度,社長室に届を出していますが,それについて,「使用時間が長すぎるとか,短くしてくれ」とか,使用を抑制するように言われるようになりました。会議の途中に,食堂まで「まだ終わらないのか」とか電話をかけてくることもあります。届はあくまで「予定」として出してあるものです。

 また,当日に届を出すのでなく,前もって出してくれと言われ,この点は,組合も同意し,可能な限り前もって提出するようにしました。

 以上のようなことは,松本室長以前には全くないことでした。

 さらに,団体交渉の中で,これまで公表していた査定の全社的な分布,その他のデータなどを公表しなくなっています。

 また,職務の立場上知りえた労働者の生年月日などの個人情報を私的に利用して,自分が親しくなりたい複数の女性に「○○歳のお誕生日おめでとう」というメールを出していました。この点について,職場からも問題視する声が上がり,それを受けて,「そういうメールは止めるように」,2004年2月23日,組合として直接,申し入れました。「親しくなりたいのなら,こちらにも誕生日を教えてくれ」と言ってみました。もちろんこちらには教えてくれませんでした。松本社長室長は,「もう止めました。効果がないから」と答えました。組合は,「何の効果か」と追及しました。松本室長は,真っ赤な顔をして,黙って憤然としてへやを出て行きました。

■4■ 会社側団交団の構成にも問題

 2003年秋年闘,2004年春闘とも,会社側団交団の書記として,組合に加入する資格のある非組合員を使うことを止めるように,会社に申し入れを行いました。他社の交渉団を調査し,そのまとめの資料も提出しましたが,会社には聞く耳がありませんでした。

 組合の提出した,各社の会社側団交団の構成をみれば,一目瞭然ですが,会社側団交団長は,どこも,取締役であって,文英堂のような課長二級が団長といったことろは存在していません。文英堂の経営側団交団の構成は,明らかに異常です。

■5■ パソコンのソフトウェア

 パソコンのソフトウェアのコピーで,著作権法違反があると指摘した点は,当初,「調査してから」などと答えていましたが,組合が事実を示したことから,違反を認めました。ただし,今後,少しずつ改善するという,回答でした。お金のかかることはできないということでは,今後,どのように是正されるのか,分かりません。

■6■ 半日の有給休暇

 半日の有給休暇を認めるよう,他社の例も調べて会社を追及しましたが,会社には要求に応えようという姿勢は見られませんでした。調査した24社中,20社で半日休暇がありました。

■7■ やっぱり労基法違反

 組合が労働基準法違反と指摘した点は,会社はすべて否定してきました。団交ではまるで「会長が法律」と言わんばかりに聞こえました。組合としては納得できず,労働基準監督署に申告しました。その結果,会社は,いくつかの違反につき改善の勧告をうけました。グレーゾーンとされた点もありますが,いわば,法律すれすれということであり,文英堂経営の違法体質がまたしても明らかになったと言えます。

 自己啓発手当や家賃補助は,就業規則に載せて公開しなければならないという点は,臨時的な手当や福利厚生だから公開しなくてよいとする会社の主張を退けたものです。家賃補助や親睦会費を賃金から控除するには,労働者代表との協定が必要というのは,あまりにも当然です。ストの賃金カットが遅れた件は,法令上,遅れの目安は1か月となっており,「問題なきにしもあらずだが,グレーゾーン」とされました。

■8■ 編集部の長時間残業

 健康と文化的な生活という観点で,組合は,会社に対して編集部における恒常的な長時間残業の是正を要求してきました。過密なスケジュールと査定のしくみの中で,アンケートではサービス残業の数字がかなり高く現れています。
[アンケート] 最近,自宅に仕事を持ち帰ること(サービス残業)は,ありませんか。

1)しばしば,ある… 4人
2)時たま,ある …17人
3)ほとんど,ない…12人
4)まったく,ない…23人

 また,三六協定が守られない部署があります。会社は,特定の月に,特定の課(人)の残業をゼロにして,年間の数字を合わせようとしているようですが,業務が減っているわけではありません。そのため,その分だけ仕事を持ち帰ったり,残業を申請しないサービス残業がふえているのではないという,疑念をもたざるを得ません。




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